高野山の旅
やっと2日目です。
旅先ではなかなか
寝つけず
今回もそうでした。
しかし!
せっかくの高野山!
早朝ですが
行きたい場所へ向かいます。
ということで
5時30分 起床。
ホテルと比べ
部屋の音が漏れやすいので
アラーム音はサッと止めます。
10月初日。
平素はどうかわかりませんが
館内は山の上のお寺らしく
しっかり冷えながら
宿泊した部屋は
なんだか温かく。
その上
掛け布団が羽毛のため
睡眠環境としては
ちと過保護気味でした。
半袖でも
熱いくらい。
モワっと温かい部屋を出て
玄関を出ますと
冷えきった夜明けの空気が
気持ちいい。
上に1枚羽織り
下はデニムとレギンスを重ねて
正解。
門の脇にあるくぐり戸から外へ。
さわやかな山の朝は
もう最高ですっ♪
てくてくと向かうは
昨夜ナイト・ツアーで行った
「奥の院」
夜とはまた違う朝の森は
ただただ清々しく
呼吸が自然と深くなるのがわかります。
次第に明るくなる森の中。
きれいな青空の下に
天を突くような杉の木が
あちこちに並んでいます。
その足元には
所狭しと並ぶお墓や
苔むした供養塔。
それなのに
本当にスカっとしているんですよね。
ちっとも
おどろおどろしいところが無いんです。
ただただ
清々しい。
とっても不思議な場所。
そんな森の中を
のんびり御廟を目指して進むと
ここでも参拝者の方と
何度かすれ違いました。
昨夜は人生初の「夜の奥の院」でしたが
今朝は人生初の「早朝の奥の院」♪
幸せだなぁ。
生きてて よかったなぁ。
そんな気持ちで
ひとり気ままに
自分のぺースで歩けば
より一層 気分はルンルンしてきます。
「標高の高くて開けたところ」って
気持ちのいいもんですね。
全ての場所がそうかは
わかりませんが
空も近いけれど
大地とのつながりも強いというか
人口も関係するのかな。
自然体で軽やかでいられるし
それでいて
ちゃんとしっかり地に足のつく感じ。
都会よりも
バランスがとりやすいような。
そのせいでしょうか。
日頃よりたくさん歩いたし
なんならちょっとだけ登山したのに
筋肉痛どころか
まったくの疲れ知らず。
これも「高野山の功徳」かな。
そうこうするうちに
「御廟橋」に到着。
ところで
早朝に参拝したかった理由は
朝の「生身供(しょうじんく)」と
その後 灯籠堂で行われる
読経を聞くためです。
奥の院では
毎日2回 早朝6時と午前10時30分に
「生身供(しょうじんく)」が行われます。
これは空海さんこと
お大師さまにささげる「食事の儀式」
朝はこの生身供の後に
灯籠堂で読経が行われるので
この読経を聞きながら
御廟を参拝するために来ました。
昨夜はツアーで
楽しかった半面
大勢の人と一緒なので
集中して参拝できたとは言えず。
ようやくここへきて
ゆっくり参拝。
御廟の前には
ロウソク立てや線香立てがあり
背面の灯籠堂の軒下に
無人で売っているので
まずはお供え。
「仏さまを参拝する」ときは
お賽銭?を入れるだけでなく
ロウソクに火をともし
お線香を上げることが
とっても大事なんだそうですよ。
そう知って以来
わたしはできる限りで
そのようにしてから
手を合わせるようにしています。
晴れ渡る早朝の空の下
朗々と響くお坊さんの読経が聞こえる中
心を込めて空海さんと向き合います。
大好きな空海さんなので
長々といろいろお話ししました。
仏様や神様には
人に言えないこと
ささいなこと
なんでもそのままお話します。
話したことが
解決しても しなくても
話終えると
スカッとするので
わたしは毎回
この時間を大切にします。
そうこうする間にも
たくさんの方が
来ては帰っていきます。
御廟の前には
長椅子があり
そこに座って
じっくり過ごされる方も。
この心遣い
本当にありがたいです。
できることなら
いつまでもここにいたかったのですが
実はこの後
まだ予定が詰まっているため
キリのいいところで帰ります。
「また後で」と言い残し
一路 恵光院さんへ。
というのもですね。
宿泊する恵光院さんでも
「朝の勤行」があり
宿泊者は自由参加で
朝7時から始まります。
若干速足で戻りますと
既に勤行の最中。
本堂の入り口に着くと
ちょうどお焼香のタイミングでした。
先に来ていた参加者さんが終わるのを待って
最後にお焼香。
なむなむ。
お焼香の作法って
毎回自信がありません。
いつかちゃんと
できる日が来るのかしら。
壁際に椅子席があったので
ソーっと入って
そちらの隅に落ち着きます。
わたしのように
正座の苦手な人には
こうした気遣いが
本当にありがたい。
お蔭で最後まで
モゾモゾすることなく
参加できて大満足。
恵光院さんのご本尊様は
「阿弥陀」さんでした。
朝の勤行では
先祖供養もしてくださり
こちらはチェックインの際に
案内があります。
供養を希望すれば
別途支払。
せっかくだからと
依頼したところ
勤行の最後に
なにやらお札的なものと
お下がりの干菓子をいただきました。
今回の依頼で
1年間 毎月一回先祖供養
していただける とのこと。
ご先祖さまに
届くといいなぁ。
さてさて
朝の勤行が終わると
そのまま場所を移して
「護摩祈祷」です。
こちらも宿泊者は
自由参加。
「護摩祈祷」は
表通り沿いにある
「毘沙門堂」で行われます。
毘沙門堂には
真ん中に「毘沙門天」さん
右手に「お不動さん」
左手に「愛染明王」さん。
この並び
わたしとしては
初めてです!
というかたぶん
他でもあまりないのでは。
ちなみに
毘沙門天さんは
多門天さんと同じ仏様だとか。
今回来て初めて知りました。
そしてここでは なんと!
護摩壇を「取り囲むように」して
参加者は座れるんです!
コンパクトな護摩壇の左右に分かれて
真横から2列分 正座席
最後尾の3列目は壁際の椅子席。
真横の席に至っては近すぎて
護摩の火で顔が熱いのでは?
というくらい。
これがライブなら
アリーナSS席!
お坊さんの所作も全部
丸見えです!
むしろ 近すぎて
席によっては
肝心の仏さまが見えないという。
今までも好きで
何度か護摩祈祷に参加してきました。
しかし 大抵の場合
護摩壇のある内陣から離れた
後方に並んで座ります。
中には
「加持祈祷」をするお寺もあり
そういう場合
順番が回ってきた時にだけ
護摩壇近くまで寄ることができますが
基本は終始
「お坊さんの背中越し」に
護摩壇をチラ見するスタイル。
それが!
こんな真横から見えるなんて!
ここに泊まって
本当によかったね わたし!!!
とはいえ正座は苦手なので
ここでも壁際の椅子席です。
お蔭で肝心の仏さまは
全く見えません。
それでも大興奮して
浮かれていたのですが
祈祷が始まると共に
スッと真横にお坊さんが着席。
「ん?」
なんとそこから
ドンドコ ドンドコと
太鼓を叩き
大声でお経を上げるではないですか!
これこそアリーナ!
こんなに護摩の火とお経を
身近に感じたことはありません!
あっと言う間の30分。
はぁ~。
ありがたや ありがたや。
最後は仏様の前に近寄って
お参りしていってください
とのこと。
きゃー♪
喜んでお参りします。
こんなに近くで
参拝できるなんて♪
できれば
もっとゆっくりお傍で
お参りしたいところですが
集団行動ですから
泣く泣くサクッと進みました。
護摩祈祷も 勤行と同じく
チェックイン時に
祈祷の案内と
希望すれば別途支払いがあります。
祈祷ももちろん
お願いしました。
ということで
祈祷のお札を受け取り
これにて終了。
各自部屋に戻って
8時から朝ごはんです。