今日もお昼間は半袖で過ごせそうなほどの
温かさでした
きれいな青空はよく澄み
遠くの景色まではっきりと見渡せます
それでもやはり夏とは違い
日の差し方は南側へと傾き
日暮れもかなり早くなってきました
日暮れの後の西の空にある
澄んだ紺色と
オレンジ色の中に一番星を見つけるたび
何となく切なくなるのは不思議なものです
みなさんの町ではどうでしょうか
さて
ご近所に立派なお宅がありました
いつ見ても住みよさそうなお宅ですが
何年も空き家なのも知っていました
そのお宅が最近
解体工事を始めました
驚きと共に
どこかでいつかそうなるかもとも
思っていました
そのお宅を見ていた年月は長く
それにも関わらず
取り壊され始めると
ほんの数日で跡形もなくなりました
あっけないほどです
けれど
とても自然なことにも思いました
不要となった家は
人が取り壊しをしない限り
不自然な形でそのままです
そのままの空き家は
人の住む場所とは違った存在で
こうして解体をしてくださる方は
ありがたいなと思いました
この土地が今後どうなるのか
わたしは知りません
家が破壊されたことで
お日様に当たった土地は
うれしそうにも感じました
再生の時が来たことを
よろこんでいるようでした
見慣れた木々が葉を茶色にして
その大半が枯れ落ちているのを見るたび
その先にある冬や
その向こうにある春を
誰もがどこかで知っています
それが
その木の成長であることも
知っています
それと同じように
住まいも
必要として建てたものが
無用となったとき
自分たちの手で
責任をもって壊し
自分たちの手で
土地として戻すことは
「前向きな破壊」であり
「前向きな再生」となって
意外と災害の減少につながるアクションではないかと思いました
変容は
破壊を伴いますが
その先には必ず
再生があるのです
そして
未来へと目を向けた時
建てるときや住まうときばかりではなく
その後の戻す作業やその処理方法までも含めた視点で
「建物」を立てるようになると
街の景色はまた変わってくるのでしょう
誰もがほんのひと時
この地に生きられるだけですし
時代が変われば
必要とされる形も場所も
また変わります
今生まれてくる子どもたちが
大人になるころ
彼らの生きる世界で必要とされるものと
今必要としているものとは
きっと違うでしょう
どんな素敵な未来が待っているのか
生まれたばかりの子どもたちを見ると
ワクワクします
彼らは
きっととても賢明で明るく
健やかに未来を歩んでいくでしょう
そのために生まれてきたのですから
そんな彼らへ
少しでも素敵なバトンを渡せたらと思うのは
きっと大人の特権だと思います
この記事が
何か少しでもお役に立てば幸いです