飛ぶ鹿

内側に目を向けて育てることで外側の行動も変わります。小さな一歩を積みかさねて。

行き当たりばったりの旅 長野県諏訪市

まん丸に咲くアジサイの

愛らしさは

本当に梅雨の象徴ですね。

 

ちなみに

テレビの天気予報で知ったのですが

アジサイの英語名は

「hydrangea」(ハイドレインジャ)

 

ギリシャ語「hydria」が語源らしく

「水器」という意味だとか。

 

なんとも梅雨らしい

語源ですね。

 

さて

つい先日の事。

 

思い立って

ずっと行ってみたかった場所に

行ってみることにしました。

 

行き先は

長野県の諏訪市です。

 

というのも

当初は八ヶ岳に行きたかったのですが

運転が苦手なため

オフシーズンに

自力ではと思い

その手前にある

諏訪市や茅野市を

探索してみよう!

と思ってのことでした。

 

いままでの旅行なら

「○○に行きたい!」

と具体的な目的地があったのですが

今回の場合

ふんわりと

「このあたり」くらいで

それ以上は特に決めず

行き当たりばったりです。

 

いつもなら

「近いわけじゃないんだから!」

とアレコレ詰め込みたくなるのですが

「やってみようよ」

と調べるのも

極力最低限にして

なりゆき任せに

トライしてみました。

 

というのも

北山裕子さんが

お引越しされたことに

「素敵だなぁ」と

ずっと感じていたんですね。

 

以前から

「電車で行ってみたい!」

と思っていたところが

いくつかあったのですが

なぜか「行かないまま」でした。

 

それを

北山さんの記事を読んでいる内に

「行きたいなら

 行けるんだから

 行けばいいじゃない」と

思うようになったんですね。

 

日々触れるものの影響力って

すごいですよね。

 

なにより北山さんの日々や

ブログの記事には

本当に感謝です♪

 

北山さん

ありがとうございます。

 

ということで

まずは名古屋から

長野に向けて特急で出発。

 

ところで

特急に乗るのって

本当に「旅してるなぁ」

という感じがしていいですよね。

 

鉄道旅が大好きなので

新幹線も乗るたびに

そのスピード感に

「遠くまで行くんだ!」と

毎回一人で盛り上がってしまうのですが

特急は

地域性に富んだ

車窓の変化が本当に素晴らしく

「旅情」感を

ひしひしと味わえるのが

大きな魅力の一つです。

 

行き先のアナウンスを聞くだけでも

「わぁ ついに行くのね!」

とワクワクしますよね。

 

こうして

盛り上がりながら

名古屋を出ますと

長野県の塩尻市で

ローカル線に乗り換えるため

降りることになります。

 

ちなみに

名古屋からの特急は

塩尻の次の駅が

松本駅になり

こちらは上高地の玄関口として

有名です。

 

本題に戻りまして

塩尻でのローカル線乗り換えが

本当にタイトな時間で

予定どおりについても

ただ降りて

乗るだけで

なんとかギリギリくらい。

 

内心で

「待って、待って!!!」

とドキドキしつつ

ドタドタとホームへの階段を

上って降りました。

 

乗った先の電車は

平日の昼近くでしたから

のんびりムードで

ホッと落ち着きます。

 

「茅野まで」と

切符を買ったのですが

おぼろげに

「諏訪市って

たしか湖と神社が有名だったよね」

と記憶していました。

 

調べてみると

有名な神社は

諏訪大社で

上諏訪駅

下諏訪駅を拠点に

移動するといいようです。

 

www.suwataisha.or.jp

 

今までならのわたしなら

「せっかくだからぜひ!」と

神社巡りを優先したところですが

今回はなんとなく

「宛の無い旅を楽しもう!」と思い

予定どおり茅野で降りて

「歩いて諏訪湖のある

 上諏訪の駅まで行ってみる」

という大まかなプランにしました。

 

ところが

これがもう

ほんとうに遠くて。

 

電車で来た際

上諏訪駅の次が茅野駅で

1駅でしたし

その道なりも乗ってる分には

おおむね「まっすぐ」に

感じられるルートでしたから

「まぁ なんとかなるでしょ」

と歩き始めたのですが

途中で道を尋ねる人

みなさんそろって

「遠いですよ!」

と口をそろえるのです。

 

「これはしまったかな」

と思っても

歩くより方法はなく。

 

「のんびり景色を楽しみつつ

 土地の感じを知りたい」と

歩き始めたはずなのに

適当な細い道を行くのは

なんとなくできず

国道沿いを歩くところが

小心者です。

 

この国道が

ゆったりとカーブを描いて

続くのですが

両側に歩道があるわけではなく

片側は車道のみになる道幅のため

「ゆったりのんびり」という

感じはしません。

 

終始車に気を配りながら

歩きます。

 

方向はだいたいまっすぐですから

迷いようもないはずが

それでもどこか

ドキドキしっぱなしで

人がいる度に

「こっちで合ってますか?」

と尋ねてしまうところに

性格が出て

我ながら笑ってしまいました。

 

その途中

なんとなくいい感じの

景色が見えたので

そちらにフラっと曲がってみると

川に架かる橋でした。

 

この橋は

車道と歩道が

しっかりと整備されていて

橋はアーチ状に

ふっくらと膨らんで

見晴らしがいいのです。

 

思わず立ち止まって

ぼんやりと景色を眺めました。

 

橋の向こう側の歩道には

街路樹もフサフサと揺れていて

心地よく

ここへきてようやく

「長野にいるのねぇ」

と一息つけました。

 

よく晴れた日で

抜けるような青空の下に

広がる川の流れを追うと

市街地らしき街並みがあり

その奥に

見慣れない山並みが広がっています。

 

見回してみると

四方八方が山で

「囲まれているんだなぁ」と

ここで初めて感じました。

 

この休憩で

元気をとりもどし

再び歩き始めるのですが

結局

茅野から上諏訪まで

ただただ車に気を付けながら

歩いて2時間弱。

 

「どんな土地かなぁ」

としっかり味わいたくて

歩き始めたはずが

「今どこ?」

「道あってる?」

とそればかりが気になり

自分でも途中で

「何しに来たのかしら?」

と思いつつ

ようやく

上諏訪の駅に到着です。

 

上諏訪の駅は

駅ビルも

ロータリーもある

観光地らしい駅で

「着いた!」という安心感で

いっぱいになりました。

 

www.suwakanko.jp

 

駅ビルのある方から

反対側に出ると

ついに「諏訪湖」です。

 

この諏訪湖が

本当に素敵でした。

 

道の突き当りに向かって

まっすぐ進むのですが

先が少し傾斜しているため

一瞬堤防のように

空しか見えなくなります。

 

そのまま

突き当りまで進むと

ドーンと広がった湖と

その周りをグルっと囲む山々が

見えます。

 

正確には

諏訪湖の手前に

「諏訪市湖畔公園」の

芝生や木々が広がっています。

 

そこを

多くの人が

三々五々

のんびり歩いたり

写真を撮ったり

寝ころんだりしながら

くつろいでいました。

 

「平和のイメージ」

そのものです。

 

「天国かな?」

というくらい

ゆったりとした時間が

流れています。

 

そこで

湖の際まで歩いて

キラキラした湖面を見たり

持ってきたシートを

木陰の芝生に広げて

コンビニのおにぎりを食べたりしました。

 

「これだよ~」

としみじみ思いながら

見つめる景色の

穏やかさ。

 

歩き続けたヒザが

ちょっと痛いところが

年齢かしら?と

ヒザをなでつつ

大地に座ってのんびりしていると

「充電された感じ」がします。

 

強い風に吹かれつつ

立ち上がって

公園を歩き始めると

「レンタルサイクル」の文字。

 

一瞬通り過ぎて

あわてて戻り

お金を払うと

なんと

大好きな電動自転車でした!

 

こういう思いがけない贈り物って

本当にうれしいですよね。

 

電動自転車は

持っていないのですが

レンタルで乗ったことがあり

その解放感を知っていて

「自転車に乗るなら電動がいいな」

と思いつつ

なかなか乗れずにいたのです。

 

漕ぎ出しのアシストの

グイっと押される感じが

なんともいえず

頼もしいですよね。

 

諏訪湖の周囲は平坦ですから

電動でなくとも

十分楽しめるでしょうが

電動の速さや軽さは

羽が生えたようで

左手に見える湖畔のキラキラと

右手に見える山並みの緑と

心地よい風に

2時間歩いた疲れは

すっかり吹っ飛び

気分がどんどん晴れやかに

澄んでいくのがわかります。

 

その途中

ふと見ると

フサフサ揺れる緑の中に

「小さな何か」が

たわわに実っているのに

気づきました。

 

キュッと自転車を止めて

見上げますと

なんと「天然のさくらんぼ」です!

 

それが一つや二つではなく

もう鈴なりに

自生しているのです!

 

しかも並んでいる木々

全部に!

 

「すごい!」

 

何枚も写真を撮りつつ

なんでここだけ?

と思いました。

 

普通の桜の木でも

さくらんぼがなるのは

知っていますが

自宅周辺の桜の場合

鈴なりのさくらんぼは

見たことがありません。

 

それがここでは

どうやら当たり前のようです。

 

自然に成っている

たくさんの小さなさくらんぼは

ほんとうにかわいらしく

なにかデザイン画のようでした。

 

またしても

素敵な贈り物をもらったようで

ウキウキしながら

来た道を戻りますと

行きには気づかなかった看板を発見。

 

「足湯」

 

なんと!

湖畔公園には

「無料の足湯」が開放されているのです!

 

それはもう

入りますよね!

 

湖畔に向かって

半円形の東屋のような

屋根があり

その下に足湯がありました。

 

拭けるタオルなど

もちろん持っていませんでしたので

唯一のタオルハンカチを握って

チャポンと足をいれると

極楽のような解放感です。

 

目の前に広がる

湖畔の景色に見とれながら

温かい温泉に浸かって

ぼんやりできるなんて。

 

「夢かな?」

と思いました。

 

実は後で気づいたのですが

湖畔公園沿いは

温泉街になっていまして

公園には

「間欠泉センター」もありました。

 

www.city.suwa.lg.jp

 

www.suwa-tourism.jp

 

間欠泉には惹かれたのですが

今回は行きませんでしたので

また次回のお楽しみです。

 

こうして

旅の幕は閉まるのですが

この後

最後にまたしても

「おー!」となる出会いがありました。

 

それは

上諏訪のホーム内にも

「無料の足湯がある!」

ということです。

 

shinshu-style.com

 

なんということでしょう。

 

この至れり尽くせり感。

 

こんなに素敵な贈り物を

次々とくれるなんて

諏訪という土地の愛を

感じないではいられません。

 

住むならぜひ諏訪市に!

と思いましたが

実際に暮らすとなると

買い物やら

交通の便やらも気になるところ。

 

ということで

次回来るときは

八ヶ岳はもちろん

諏訪だけでなく

お隣の塩尻市にも

行ってみるつもりです。

 

今回の記事は

実はオマージュといいますか

先日北山さんのブログで

迷子エピソードの記事を読み

「なんか似たようなことに」

と思って記事にしてみました。

 

www.maemuki-k.com

 

他愛のない記事ですが

少しでも何か

楽しんでいただけましたら幸いです。

 

それでは

素敵な夜と朝をお迎えくださいね☆